2015年7月2日木曜日

【輝く処方箋】建築設備技術者協会(JABMEE)会長・田辺 新一「常に新領域広げ魅力高める」

--設備技術者を目指す若者は減少しているか

 「設備技術者を目指す若い世代だけが減少している印象はないが、日本が成熟社会になってきたことで、設備技術者に期待される役割が変化していると感じている。何でも新築や開発が必要という時代は終わり、設備の機能を適切に維持・更新する役割が求められるようになってきた」
 「改正建築士法で建築設備士が位置付けられたことも大きな追い風になるだろう。環境・エネルギー分野のコンサルタントとして認知されるきっかけになる。近年は建築設備のリニューアル需要が高まってきており、環境・エネルギー分野を中心に仕事の領域は広がっている。その変化に設備技術者が対応していくことが重要だ」

--これからの設備技術者に必要な役割とは


 「近年は環境を考慮しないプロポーザルやコンペがなくなり、設備技術者がいなければ建築設計事務所も満足な提案が出せなくなった。単に設備機器をカタログから選定するのではなく、技術者としての“知恵”を持たなければならない。新しい技術の最適な組み合わせやコンセプトを提案し、高品質な建築環境を実現する必要がある」
 「2020年東京五輪が終われば建築需要は縮小するかもしれないが、これまで建てられたビルがなくなるわけではない。ストックを活用するためのエネルギーマネジメントが大きなフロンティアになる。設備技術者の存在によって効率的で快適な設備が提供できることを示していくことが、エネルギーコンサルタントとして設備技術者の地位を高めることにもつながるだろう」
 「また、16年に電力が自由化すれば、さらに設備技術者の業務領域は拡大するだろう。エネルギーと設備の重要性はさらに高まることになる」

--設備技術者の魅力をどう伝えるか

 「技術者が冒険をしなくなった分野は面白くなくなってしまう。建設産業が生産性を高めるには業務内容をマニュアル化していく必要があるが、技術者はそこに甘んじるのではなく新しいフロンティアを目指さなければならない。建築設備の歴史はまだ浅く、技術者にとっては広大なフロンティアが残されているはずだ。常に新たな領域へと広がっていくことで、若い世代にとっても魅力的に映るだろう」
 「そのためにも、建設産業界の人たちはもっと夢を語り、建築設備は地球環境に貢献し次の世代へとつながる仕事なのだということを伝えなくてはならない」
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