2015年6月2日火曜日

【団体からの提言】土木学会会長、高知工科大学学長 磯部雅彦「夢と自信を持って土木の世界に」

土木分野への担い手の確保の入口は、大学・高専などの土木専門分野への入学である。かつて、土木分野に惹かれ入学した若者の多くは、黒部の太陽(黒部第4ダム)、夢の超特急(東海道新幹線)などを見て感動し入ってきた。入学時には、青年特有の人生観があり、人生の選択の決め手は現実的な利益というより、夢や希望が占める割合が大きい。

 今、日本では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控えて、国際都市東京を建設するという魅力的な課題がある。地球温暖化が避けられない状況において、適応策を講じる中で土木は主役を演じなければならない。最終的に持続可能な社会を実現するために、都市をコンパクトシティ化し、資源効率が高く、しかも住みやすい環境を創造しなければならない。こうした方向性の中で、土木分野の魅力を端的にわかりやすくし、夢を見える化することが人材確保の鍵となると思われる。
 土木学会では、昨年の創立100周年を記念して、将来ビジョンを策定した。その副題は「あらゆる境界をひらき、持続可能な社会の礎を築く」であり、若者が夢と自信を持って土木に入ってほしいという期待を込めている。
 加えて、女性の参画も大きな要素であり、さらには高齢者が経験を活かして土木分野に貢献を続けていけるようにすることも重要な点である。日本における労働力全体としては、女性や高齢者の貢献への期待が大であり、これらの人々を入口で惹きつけるとともに、その活躍の継続のためには場や環境作りに一層の努力が必要である。
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